今年は全国的に見て、企業も積極的に若手の採用に力を入れているようで、2月新卒の就職内定率が91.2%で、過去最高を更新したとか。
いわゆる「売手市場」が続いています。
若者の働ける環境が開かれているというのはいいことですが、ブラック企業に就職してしまわないようにご注意を、と言ったところでしょうか。
しかし、最近「売手市場」で新卒ばかりでなく、企業側もいい人材を一人でも多く確保しときたいという思惑が市場を動かしているせいなのか?
やたらとテレビCMで転職サービスや人材派遣のCMを目にします。
「幸せなら手をたたこう」の曲にのせた「仕事探しは・インディード。」や
チャイコフスキーの「弦楽セレナード」をバックミュージックに「上司に恵まれなかったらオー人事・オー人事」のスタッフサービス。
「条件は、今よりいい会社。以上。」のデューダ。
「同期が転職~!?」「いい顔してたんですよ~。」のリクナビネクストなどなど。
転職ブームか!?と錯覚してしまうくらいテレビ見てたらこの手のCMがよく流れてます。
一つの会社に固執する時代では無くなったのは十分わかります。
もっと給料のいい会社に行きたい、転職する同期の顔がよく見えたので、自分も転職したら人生が変わるのではと考えるのもわかりますが、
転職も成功する人と失敗する人がいるのは事実です。
20代~30代前半の若いころの転職ならまだ、何度かやり直せるでしょうが、30代後半からになると転職もちょっと難しくと言うか、苦労するようになります。
ましてや異業種ならなおさらです。
私も転職は30歳半ば過ぎてからした経験は何度かありますが、今までのしていた仕事の延長線上にある仕事を選んで転職しました。
その業界で持っていると重宝する資格を持っていたという事もあります。学歴が無いので、資格が武器となりました。
以前勤めていた会社は、けっこう人の出入りが多いので、常に求人募集をしていました。
ある時、人事は何を考えたのか、異業種からの人材を採用するようになりました。しかも40代・50代のオッサンです。
人を簡単にクビにするような会社だったので、悪い噂が広がり業界の経験者が集まらなくなったんで、試しにモノになるかどうか、異業種からの人材を募集したんでしょう。
40代・50代のオッサンと言ってもこの会社に期待を持って中途採用で入社してきたんだから、ましてや年齢から言っても家族もいるでしょうし、キャリアも積んでるし、それなりの自信と覚悟を持って入って来ているのだろうと思いました。
そう!異業種でも活かせる特技や能力や資格があれば、乗り切れるはずだ!と、こっちも期待を込めて丁重に教えて行こうという気持ちはあったんですが、
この転職してきたオッサン方は、パソコンが出来ない。キレッキレのトークも出来ない。前の会社のやり方の癖が抜けない・・・指示待ち人間・・・。
何の武器も持っていませんでした。・・・素手で戦場に来たのかコイツらは・・・。
確か4人ほど入社してきて、3人は使用期間の3ヶ月を待たずして辞めていき、残る1人も
1年もたなかったです。
「何でこの会社に来ようと思ったんですか?」と質問したことがあったんですが、
「この会社のテレビCM観てたら、楽しそうに思ったので。」
と答えられました・・・。
ずっーと、同じ会社にいるとクレームや社内の問題抱えて仕事がおもしろく無くなったり、人間関係に疲れたりで、転職するか・・・になるかもしれませんが、転職した先が必ずしも、パラダイスとは限らないという事ですね。
40歳過ぎてから転職は、給料や待遇が今よりもいいことはもちろんですが、まずは自分のキャリアや能力を活かせて評価してくれるのかを考えて、会社を探すのが重要ではないでしょうか?